簿記・会計資格を目指す方へのブログ

日商簿記検定1級,税理士試験(簿記論・財務諸表論)・公認会計士試験論文式試験に合格し,いま大学生に簿記関連の検定の指導を行っている著者が,これから簿記・会計の資格にチャレンジされる皆さんに向けたメッセージを込めて配信しています

電卓をたたくタイミングと問題に向き合うスタンス(前編)

さて,このブログの最初。ちょっと上級編からスタートしたいと思います。

***<1>***

いきなりですが,あなたは,簿記の計算問題を解くとき「いつ」電卓に触れますか?

問題集の問題に向き合ったとき・本試験中・・・を思い出してみてください。分かった時点で電卓を叩く方もいるかもしれません。あるいは,少し考えてから電卓を叩く方もいるかもしれません。

 

「電卓をたたくタイミング?はい???」と思ったかもしれません。

 

しかし,最初にこんな問いかけをしたのには理由があります。

地味ですが,とても大事です。言ってしまえば,電卓をたたくタイミングと問題に向き合うスタンスとはつながっているからです。何人も見ていると,電卓との向き合い方1つで実力がざっくりと分かります

 

1回にまとめると長くなるので,2回にわたって書きたいと思います。

拙いかもしれませんが,読んでいただければ幸いです:

 ※ただし,この場合の「実力」とは,知識の有無ではないことは先に断っておきたいと思います。知識がない方は,そちらを優先してください。

 

***<2>***

毎回本試験会場である例を出します。

経験上ですが,私が日商簿記2・1級・税理士試験・会計士試験を受けてきて,「電卓の音」が試験開始後すぐに聞こえてこなかった,なんてことはありません。「電卓をすぐに叩く音が聞こえる」,これはいつものことでした。

 

確かに,時間の制約がある中ですぐに答えを出したがる気持ちは分からなくもありません。しかし逆説的ですが,私は逆に非効率だと思っています。経験上ですが,すぐ電卓を叩く人は試験に落ちる可能性が高いとまで思っています。

試験中に「よし,ライバルが減った」と,意地悪く考えたこともあるくらいです。

 

・・・なぜだと思いますか?

 

***<3>***

その答えを含めて「電卓を叩くタイミング」が問題に向き合うスタンスにつながっていると考えている私なりの結論のみ,今回は先出しします。

 

問題を読みきれているかが分かるからです。もっといえば,問題の向こう側にいる作問者と対話ができているか?が分かるからです。

そのうえで,本当に簿記・会計資格に受かるのは,電卓をあまり叩くことなく解答用紙に解答をスラスラと書けた人だと思っています。

 

・こう考えるのはなぜか?

・なぜあまり電卓を叩かないひとが受かっていくと思っているのか?

・とくにカギだと思っている「問題の向こう側にいる作問者と対話をする」,とは何を意味しているのか?

 

後編で解説します。

※もちろんですが,「知識があること」が前提ですよ。